スーツを着た風俗店店長が盗撮をした客を睨みつけて罰金請求をしている

インターネットサイトでデリヘルでの行為を録画して流しているものに関心があり、見ているうちに自分でも録画してみたくなりました。そこで、小さなカメラを購入してデリヘルを利用した時に録画することにしました。

デリヘルの店舗の中だとバレやすいかと思ったので、自宅に風俗を呼ぶことにしました。デリヘル嬢が来る前に、カメラを隠していてもバレない場所を探しましたが、結果的にカバンの中に入れて床に置いておくことにしました。

申し込んでしばらくしてデリヘル嬢がやってきました。盗撮しようとしている緊張感からうまく会話をすることができず、不審がられないかとヒヤヒヤしましたがデリヘル嬢には気付かれなかったようです。そのままサービスを受けることができました。

しかし、デリヘル嬢が入ってきた時にカメラを入れたカバンの前に覆いかぶさるように彼女の荷物を置かれてしまったため、ちゃんと録画できているか不安になってしまい何度もカバンの方を見てしまいました。

デリヘル嬢はそれに気づいたのか、カバンのところに何かあるのか尋ねられました。

何もないと答えましたが、そう答えてしばらくしてデリヘル嬢が、「何かおかしい。あのカバンが気になる」と言い始めました。私は内心非常に焦ってしまい、本当に何でもないと強く言いましたが、「たまに盗聴とか盗撮とかしようとするお客さんがいるんですよね。まさかしてないですよね?カバンを確認してからサービスを続けても良いですか」と聞かれました。

このままでは盗撮していることがばれてしまうと思ったので、私は大変憤慨したふりを装い「疑うなんて失礼だ。気分を害した。もう帰ってくれ」とデリヘル嬢に向かって言いました。すると、「ちょっと待ってください。男性スタッフに連絡します」と言われ、携帯でどこかに電話をかけ始めてしまいました。

やばいと思いましたがそれを止めるわけにもいかず、「勝手にしろ!」とさらに憤慨した風に装ったのですが、数分してデリヘル嬢に「これから男性スタッフがここに来るから、話は男性スタッフとしてください。私はこれ以上続けたくないし、次の仕事があるので男性スタッフが来たら失礼します」と言われました。

ここで盗撮を認めて謝罪すれば許されたのかもしれませんが、下手に動くと返って不利になるのではないかと思ったのとどんな行動をとればよいかわからなかったので、男性スタッフが来るまでそのまま待ちました。

風俗店の男性スタッフは、家に入ると「女性から盗撮されていると聞いている。カバンの中が怪しいということだがカバンを見せてもらえますか」と冷静に聞いてきました。対応が落ち着いていたので、きちんと反省していることを伝えて許してもらえそうだという甘えた気持ちが沸き起こり、男性の言うとおりカバンを見せました。

中にあったカメラはデータを確認されてしまったため、盗撮をしていたことがはっきり店舗側にわかってしまいました。私は「本当にすみませんでした。もう二度としませんし、データは消去します」と先に伝えました。男性は「わかりました。しかし、盗撮行為は犯罪なので警察に被害届を出さなければなりませんので」と淡々と答えます。

警察に行かれてしまえば、最悪逮捕されて職場にこのことがバレてしまいかねないと思い、それだけはなんとか止めてほしいと伝えますが、男性は顔色ひとつ変えずに「そういうわけにはいきません」と繰り返されてしまいました。

「とりあえず責任者と話し合ってまたご連絡しますので、今回は身分証明書のコピーを取らせてもらいます。それから、この念書にサインをしてください」と事務的に言われました。「それは勘弁してください」と言ってみましたが、「じゃあ警察でお話ししましょうか」と返されたため、どうしようもないと判断して言うとおり免許書のコピーと念書にサインをしました。

後日、風俗店の男性スタッフから携帯電話に「先日の盗撮行為の件ですが、責任者は罰金を支払うことであれば警察にはいかないようにすると申しております。罰金を支払っていただけますか」と連絡がありました。

私はこの数日、警察に行かれてしまったらどうしようということばかり考えていたので、罰金を支払ってなんとか解決してくれるならとその提案を受け入れ、先方が罰金として設定している50万円をすぐに振り込みました。

ところが、それから二週間くらい経った時にまた電話がありました。「女性があれから精神的に参ってしまい、今心療内科に通ってるんですよ。申し訳ありませんが、女性からどうしても許せないということで医療費と慰謝料を請求したいと言ってきています。もし支払いを拒まれるようであれば改めて警察に被害届を出したいと女性が言っていて、店としても止めることができません」と言われました。

女性は医療費と慰謝料を含めて50万円を要求しているとのことですが、一度罰金で同じ金額を支払っていますので「一度女性と会って謝罪させてほしい。支払うかはそれから決めたい」と伝えましたが、もう会いたくないと言っていると言われ会うこともできませんでした。

仕方がないので、今回で終わりにしてほしいと伝えて50万円を再度振り込みました。しかし、その後も数回にわたって携帯に連絡があり、今度は「女性があの件を苦痛として店を辞めると言いだしました。仕事にもしばらく来ていないので、店舗の責任者が激怒してしまい、あなたに休業補償を請求しろと聞きません。元はと言えばあなたの盗撮行為が元になっていますので、補償していただきたいのですが」と淡々とした口調で連絡がありました。

盗撮の罰金等で合計100万円支払った挙句に、今回休業補償として請求されているのは100万円です。さすがにもう自力では解決できそうになく、相談させていただきました。なんとか解決していただけますか。


【どのようにして解決に至ったのか】

今回のケースでは、1度だけではなく数度に渡ってお金を要求されています。その額も罰金と慰謝料で50万円が2回、最後は休業補償で100万円と高額で、悪質なケースであると判断しました。相談者は初回の支払いで解決できるものと思って支払っていますが、このことが返って仇になってしまったようです。

悪質な風俗店では一度罰金要求を飲んでお金を支払ってきた人に対しては、絞れるだけ絞ろうとさらに要求を重ねてきます。今回の事例もこの傾向があると判断したため、早急に弁護士を間に入れて交渉を行うことにしました。

相談者の依頼内容としては、今請求されている100万円を払わずに解決してほしいとのことでした。すでに支払ってしまった罰金等の100万円についても取り返したいと考えているが、もしも取り返すために裁判になるなど手間がかかるのであれば授業料として諦めるということでした。

そのため、3回全ての請求に関して交渉を行うとともに今後の接触などを二度としてこないことを約束させるため、示談書を作成して準備しました。

初回の請求は罰金という名目で行われていますが、そもそも罰金の支払い義務がないことを伝え、不当利得による返還請求(民法703条)を主張しました。

デリヘル嬢が本当に心療内科にかかっているのか、風俗店の男性スタッフの主張の裏を取るために慎重に調査を行いましたが、確かにデリヘル嬢は店舗に出ている回数は以前より減ってはいるものの、男性が主張するような事実はありませんでした。

そのため、男性が相談者に説明したような事実がないことを主張するとともに2回目の請求についても不当利得返還請求を主張。3度目の要求については、休業補償自体を支払う法的な義務がないこと、再三にわたり「警察に被害届を出す」と相談者に言うことで恐怖心を煽って金銭を要求した行為が脅迫罪(刑法222条)に該当することも合わせて伝えました。

数日後、風俗店の男性スタッフから連絡があり、最後の件については請求を取りやめ、示談にも応じるとのことでした。既に支払いが済んでしまっている罰金等の100万円の返還請求に対しては、「こちらも盗撮行為を行われて大変迷惑している。規約違反であることは間違いないため、全額を返還することには応じられない」との回答がありました。

その後、風俗店の男性スタッフと数回やりとりをしましたが、裁判にするならしてもいいと相手方の対応も強固だったためこの100万円についても示談を交わし、50万円の返還に応じてもらうことで示談書を取り交わし、今回の件は解決となりました。